「北朝鮮の海」は我々にとって、近い距離にあるけれど行ったことのない海、記憶の中で段々忘れられた海になっているのが現実です。

ONE WORLD, ONE OCEANを唄う時代、「北朝鮮の海」だけ除かれていることに注目します。

今回の展示ではしばらく我々の記憶の中で消えていた北朝鮮の海をお見せします。

北朝鮮の海は多様な鍵を抱き、我々のところへ近づいてきます。地理的に海洋から大陸へ向かう交差点であり環東海、環西海の文明の役割をしていたのが北朝鮮の海です。

しかしDMZという軍事分界線により東海と西海が空間的に完全に分離され、海を通して移動するのは制約があります。

北朝鮮の海洋都市は各地域の行政、経済の中心地で、北朝鮮の中で珍しいほどの規模を誇ります。

北朝鮮にたった2個所しかない特別市である羅先特別市と南浦特別市は東海、西海の代表的な海洋都市です。

また清津・元山・海州・新義州など主な海洋都市は北朝鮮の経済、社会、文化など様々な方面で成長と動力の中心になっています。

北朝鮮の海洋環境も我々が関心を持つべき分野です。原始の自然を保っている北朝鮮の海と川には多様な水産資源と生物が存在しており、湿地や自然保護のために保護地域を指定するなど国際機構と共に努力しています。

今回の展示にて「忘れられた海」の過去と現在の姿に目を配り、「一つの海」、「統一の海」へ進む為の大切な第一歩を是非ご高覧ください。