過去の特別展
朝鮮は高麗の末期から続いた倭(日本)の侵入と明(中国)の影響で厳しい海禁政策を固守した国です。
遠い海への航海が制限され航海と造船技術に制約がありましたが、それなりの 独自の海洋文化を 創ってきた国でもあります。
このような朝鮮の海の様子は彼らの「船」によく表れています。
日本との度重なる海戦の経験から建造された 板屋船と亀甲船が海岸線を堅く守り、朝鮮後期には海産物の需要の増加につれ 二つの帆を持つ漁船が頻繁に往来していました。
漢江のような 大きな河川には荷物をたくさん積んだ ヌルぺ(渡し船)が上流と下流をせわしく 通いました。
このように朝鮮の船は当時の生き方と文化をそのまま見せてくれます。
今回の展示ではこのような朝鮮の船を「官」と「私」に分け、その使い方に従いご紹介します。船を造っていた場所や人、道具に関する話も揃えました。
厳しい海禁政策にもかかわらず海のゆりかごで様々な船を造り出した国、造船の国として生まれ変わった朝鮮の船の物語へ皆様をお招きいたします。